自分の心の中に茶室をおきマインドフルネスする【日日是好日】

森下典子氏の日日是好日を読んで

マインドフルネス。
あのGoogleでも、社内教育で取り入れているそうです。

マインドフルネスというのは、ひと言でいうと「今ココに集中すること」です。

よく瞑想とごっちゃになってしまう人もいるようですが、瞑想は「おこない」で、マインドフルネスは「状態」を意味するそうです。

つまり、瞑想を行なうことによって、マインドフルネスの状態になるということ。
なので、マインドフルネスの状態になるためには、瞑想だけではなく、歩行もあれば、ヨガもあるわけです。

先日、本棚で『日日是好日』と目が合ったので、また読み返してみました。
何度か読み返しているけれど、読むたびにいろいろな気づきがある宝物の本です。
(『日日是好日』は、著者が茶道を通じての日々を綴ったエッセイです)

そんな『日日是好日』ですが、今回の気づきはこれでした。

ー 茶道もマインドフルネスかも

この本の中に随所に、マインドフルネスな風を感じさせる言葉群がたくさん出てきました。
触れるだけでも幸せな気持ちになれたので、少しですが抜粋してご紹介しますね。

(抜粋部分はすべて茶道についての記述です。けれど私は、読んでるうちに不思議とマインドフルネスと重なって読めてきたんです。抜き出した言葉の狭間に、私の「マインドフルネス味を感じたひとりごと」をカッコで入れてみました)

ー 茶道の先生が、気持ちが落ち着かない著者へ言った言葉 ー
「ちゃんと、ここにいなさい」

「一つ一つの小さな動きに、キチンと心を入れるのよ」

(瞑想の書籍を読むと、“初心者はまず自分の体の一部に意識を集中することからはじめましょう”、という運びが多いです。
自分の鼓動や、流れていく血液や、呼吸のはやさ・・・、そういった普段取り上げてまで意識しない自分の細部に、あえて意識を寄せてあげます。)

自分の体の動きの端々に、意識が行きわたる気がした。

(↓こんな心の状態を維持できたらいいなぁ)

幸せなときは、幸せを抱きしめて、百パーセントかみしめる。それがたぶん、人間にできる、あらんかぎりのことなのだ。

私は「耳」そのものになった。

(五感を味わう、ってとても幸せなことなんだよね。それさえも許されない環境で暮らしている人だっている、ということを私たちは知っていなきゃいけない気がする)

「あなたの五感を使って、今を一心に味わいなさい。そうすればわかるはずだ。自由になる道は、いつでも今ここにある」

過去や未来を思う限り、安心して生きることはできない。道は一つしかない。今を味わうことだ。過去も未来もなく、ただこの一瞬に没頭できた時、人間は自分がさえぎるもののない自由の中で生きていることに気づくのだ・・・。

(↓手帳やノートに感覚を残そう!と思わせてくれる一文)

今この瞬間の感覚を、忘れずに生きよう!

(↓こういう時間を大切にしたい。自分を感じる時間は必要)

自分を考えることから切り離し、ひたすら五感に心をすます。

「いろんなことがあるけれど、気長に生きていきなさい。じっくり自分を作っていきなさい。人生は、長い目で、今この時を生きることだよ」

まだまだ書き出したい文脈はあるのですが、出版物なので内容の抜粋はこのくらいで控えておこうと思います。

私は瞑想がちょっと苦手なので、こういう言葉から受け取る感覚も大切にしていきたいな、と思っています。

それが、私にとってのマインドフルネスになるような気がして。。。
(かなり独自性がありますが、苦笑。それに、言葉に集中することがマインドフルネスという定義から外れている気もします。)

自分の心の中に茶室をおき、作法する自分の身体のひとつひとつの動作に魂の息づかいを感じる。

こんな心の整え方もあってもいいんじゃないかな、と思います。

最後に、森下典子さんの素敵な言葉を。

教えられた答えを出すことでも、優劣を競争することでもなく、自分で一つ一つ気づきながら、答えをつかみとることだ。自分の方法で、あるがままの自分の成長の道を作ることだ。
気づくこと。一生涯、自分の成長に気づき続けること。
「学び」とは、そうやって、自分を育てることなのだ。

『日日是好日』森下典子

理想の暮らしとは、外部からのチカラでなはく、自分を突き動かす内側の熱から生まれるものなのかもしれません。

好きなんです、この本。
付箋もたくさん貼ってあります。


付箋は横に貼る派です
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